小樽の魅力を写し出す「高木陽春写真展―みちノヒカリ」開催

2025年7月19日から10月12日まで、小樽市立美術館の1階中村善策記念ホールにて、写真家・高木陽春氏による写真展「みちノヒカリ ~小樽に生きる人と風土を見つめて~」が開催されています。この写真展は、高木氏が長年にわたり撮影してきた小樽の風景やそこで暮らす人々をテーマに、一瞬の瞬間を切り取った作品を紹介しています。

特徴的な展示内容と撮影コンセプト

高木陽春氏の写真は、小樽のいわゆる観光地としての象徴的な風景だけでなく、日常のなかに息づく現代の小樽の表情を捉えています。ノスタルジーに偏ることなく、「今に生きる私たちの小樽の一瞬」を繊細かつ力強く表現していることが特徴です。

高木氏自身は、撮影スタイルについて「とにかく撮り続けること、それしか答えがない」と語り、その情熱は「肉体が死ぬまで、撮り続けられる心体を維持し続けたい」という強い思いに裏打ちされています。

中村善策記念ホールでの初の写真展としての意義

この企画展は、市立小樽美術館の中村善策記念ホールにおいて、写真展としては初の開催となりました。これにより、これまで絵画中心だった同ホールの常設展示室の印象が一新され、鑑賞者は小樽の夏や冬、春といった季節ごとの変化の中で見いだされる詩的な美しさを体感できます。

また、中村善策の絵画作品と合わせて展示されることで、写真と絵画の対話を感じ取りながら小樽の新たな魅力を再発見できる機会となっています。

展覧会の見どころ

  • 小樽の多様な季節風景
    高木氏が写した夏の穏やかさや冬の厳しさ、春の息吹など四季折々の瞬間を楽しめます。
  • 人々の日常と風土への視点
    観光名所に留まらず、地域の生活や自然に根ざした場面が多数展示されています。
  • 現代小樽における新しい発見
    ベテランフォトグラファーによる視点を通じて、既存のイメージを超えた「今の小樽」を感じさせます。

関連イベントと今後の展望

会期中には高木陽春さんを迎えたトークイベントや写真講座の開催も予定されています。これにより、来館者は直接写真家の思いや技術を学び、小樽の魅力について深く考えることができるでしょう。

小樽市立美術館は、この写真展を通じて地域文化の活性化と芸術の広がりを目指しており、今後も地元に根ざした様々な企画展の開催が期待されています。

アクセス情報と開催概要

会場:市立小樽美術館 1階 中村善策記念ホール
住所:北海道小樽市色内1丁目
会期:2025年7月19日(土)〜10月12日(日)
観覧時間・料金:美術館の公式サイトをご確認ください。

今回の写真展は、高木陽春氏の深い愛情と長年の撮影経験によって、新鮮かつ心に響く小樽の姿を市民や観光客に届けています。小樽に住む人の暮らしや自然、そしてそこで紡がれる時間の断片を写真という形で体感できる貴重な機会となっています。

参考元