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“ 絶対戻ってきます!” 自家製酵母イタリアパン店「Kei’s Pan」の大磯市復帰ストーリー

2015.11.11 | 出展店舗
“ 絶対戻ってきます!” 自家製酵母イタリアパン店「Kei’s Pan」の大磯市復帰ストーリー

2010年9月にスタートした大磯市も、6年目に突入。今月で第63回となり、これまでに多くの出店者さんとの出会いがありました。現在約180の出店店舗のみなさんは、初期の頃から出店されている方から、ごく最近出会った方まで、実に様々な顔ぶれ。出店当初は趣味の延長だったのに、今ではそれが自分の生業にまで成長したという方も、少なくありません。

今日ご紹介する「Kei’s Pan(ケイズ・パン)」は、毎回売り切れとなってしまうほど人気のパン屋さん。最近見かけるようになったと感じる方も多いかと思いますが、実は初期の頃から出店されていて、2度のお休みの後、今年の春に復帰したという“カムバック店舗”です。その背景には、個人出店者ならではの事情と、店主・長谷川啓子さんの熱い想いがありました。

自家製酵母にこだわるイタリアパン工房「Kei’s Pan」の誓いと復帰のストーリー、長谷川さんの等身大の言葉を通して味わってみてください。

 

“1からつくる”って面白い!

私は小さい頃からモノづくりが好きで、中学生の頃には家族のためにケーキをつくるようになりました。家にあったケーキの本を見ながら、見よう見まねでつくりはじめたら楽しくて、毎週のようにつくっていて。でも、食べる方も大変だったんでしょうね、そのうち家族から「甘いものはそんなにつくらないで!」って言われてしまって(笑)。どうしようかな、と思った時に、たまたま手にとったのが、天然酵母のパンの本でした。

「天然酵母ってなんだろう?」ってところから始めて、何度も失敗して、自分で本を買って、またチャレンジして……。天然酵母は、1からつくれるのがいいですね。レーズンやお米、トマトなどで試しましたが、それぞれに香りも発酵状態も違うし、一回一回できあがりも違って、やればやるほど面白くなっていきました。あとで聞いたらけっこう不味かったそうですが(笑)、当時は何も言わず食べてくれていた家族に感謝ですね。

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大学生の頃は一人暮らしだったこともあって、パンづくりから遠のいていたんですが、会社員になって茅ヶ崎の実家に戻ってからは、週末の時間をつかってまたパンをつくりはじめました。当時は手捏ねでやっていたこともあって、いいものは焼けていなかった。でも、バブルが弾けたことも転機となって、会社を辞めて。「何か始めよう」と思っていた頃に、地元にパン屋さんがオープンしたので、頼み込んでアルバイトを始めました。

最初は販売でしたが、半年ほど経験を積んだあとに、タイミングよく社員として製造をやらせてもらえることになって。そこでは、基本のレシピはあるものの、発酵時間や水加減などの微調整を任せてもらえて、自分が手を加えた結果が目に見えて分かりました。お客さんが喜んで買ってくれるのも伝わってきて、それが本当に楽しくて。朝4時出勤で、最初は起きられるか心配だったんですが、逆にワクワクして目が覚めてしまうほど、楽しい仕事でした。

3年ほど続けた後、今度はイタリアに行きました。半年間語学学校に通い、その後フィレンツェのお菓子とパンのお店で4ヶ月間、研修で働きました。片言しか話せませんでしたが、やっぱりパンづくりが楽しくて、もっと働きたくなって、ビザを取り直して、アルバイトとして雇ってもらって。結局3年間、同じ店で働いていました。イタリアのパンづくりは、つくり方も、パンに対する考え方も、日本とは全然違いました。日本はレシピが決まっていますが、イタリアは、本当に自由。粉を計ったら、「バケツに一杯水持って来い」って感じで(笑)、目分量なんですよね。同じ名前のパンでも、パン屋さんによって食感も味も全然違いますし、そのアバウトさが私には合っていたのかな。本当に面白かったです。

「イタリアでもっと働きたい」という思いはありましたが、ビザが取れなかったこともあり、今から6年半ほど前に日本に帰ってきました。東京のイタリア料理店でパティシエとして働いたりもしましたが、体調を崩してしまって……。そんなとき、共通の友人を通じて偶然出会ったのが、「すずの木カフェ」オーナーのヨシムラチエさん。ちょうど人を探していたらしく、すぐに採用していただいて。偶然の出会いで、劇的でしたね。それからは、お店にパンを卸しながら働くようになりました。チエさんの後押しもあって、その後、市内のカフェやお惣菜屋さんなどにも「Kei’s Pan」としてパンを卸し、徐々に活動を広げていきました

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すずの木カフェの店頭に並ぶ「Kei’s Pan」の品々

 

安心素材とこだわり製法で、毎日でも食べたいパンを。

「Kei’s Pan」は、イタリアで学んだレシピを基にアレンジして、自家製酵母と国産小麦でつくっています。お客さんには「フワフワだね」と言われますが、それは国産小麦を使っているから。外側はしっかりとした歯ごたえのパンも、中はフワフワに仕上がります。もうひとつ、「フワフワ」の理由は、ヨーグルトの種をおこしてつくっている自家製酵母です。乳酸菌が多いので、ふんわりとした食感になるんですよね。レーズンよりも酸味が少なくて香りもいいので、私は気に入って使っています。

国産小麦同様、素材はできるだけ近いものを意識して、野菜や果物、玄米粉などは、地元産のものを使うようにしています。やはり地元のものは新鮮ですし、農家さんから直接買うと、「農薬は使ってない」とか「こっちの方がうまいよ」とか会話もできるので安心です。今は食についてすごく不安な時代になっちゃいましたが、私は自分が食べて安心できるものを提供したい。自分が3食でも食べたいパンを焼いています。

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ブリオッシュやカンパーニュ、フォカッチャ生地のピザや甘いパンも人気ですが、「Kei’s Pan」のイチオシは、塩を使わないでつくる「パーネ・トスカーノ」です。今は塩分のとりすぎを気にしてらっしゃる方も多いですよね。「パンが食べたいけど塩分が…」という方が生活にパンを加えるとき、「パーネ・トスカーノがありますよ!」と教えてあげたい。パーネ・トスカーノは、洋食はもちろん、和食にも合うんです。私は良くお味噌汁をあわせていますが、スープの塩分を邪魔しないなぁ、といつも思っています。パンは塩を入れないとつくれないと思っている方もいるようですが、そうじゃないことを知ってほしい。まだまだこういったハード系のパンの食べ方は知られていないですが、これからはそんな提案もしていけたらいいな、と思っています。

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悔しさをバネに。茅ヶ崎で、大磯で、実現したいこと。

大磯市のことは、チエさんの知人の方から声をかけていただいて知りました。一度見に行ったらすごくライブ感があって面白かったので、第4回目から出店を始めました。当時はまだ、今よりかなり小さな規模だったと思いますが、お客さんにも知っていただけるようになって、毎月の出店を楽しんでいました。

でも、半年ほど経った頃、保健所の指導で、パンやお菓子の製造許可がないお店は出店できなくなりました。すごく悔しくて、実行委員の方に「営業許可が取れたら、絶対戻ってきます!」って叫んじゃいました(笑)。お店に卸すためにも営業許可の必要性は感じていましたので、「こうなったら取るしかない!」と、場所を探し始めて。でもその直後に、東日本大震災が起こったんです。カフェも大変な状況でしたし、ショックもあって、「諦めようかな」と思った時期もありました。でも、「震災で人生の途中で想いも遂げられずに亡くなった方がいっぱいいたのに、私は何もしないで過ごしちゃダメだ。このまま人生終わりたくない!」って思い直したんです。場所探しを再開して、2013年6月に、営業許可を取ることができました。

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大磯市には、その後すぐに復帰しましたが、カフェが忙しかったこともあってすぐに休止に。でも今年4月からは、また毎月出店できるようになりました。戻ってみると、やっぱり面白いですね。以前よりも、出店者さんもお客さんも増えて、いろいろな方と出会えます。大磯市に来るお客さんは、お祭り気分なのか、他とは買い方が違う。だから私も、試食を出すようにしてお客さんの声を直に聞いて、「これは売れるかな?」と、いろいろ考えるようになりました。そのせいか、前は売れ残っていたのに最近は完売するようになったんです。うれしいですね。

今後は、大磯市に出店を続けながら、来年春には茅ヶ崎市内にお店を開店すべく、準備中です。パンのショーケースは、大磯市出店者の「モコ木工」さんにつくってもらうことになっていますし、名刺は「AUI-AO」さんにお願いする予定。大磯市での出会いで、お店のイメージが大きく膨らんでいます。また、大磯市に出店するようになってから、大磯の街が好きになってきたので、これからもっと関わっていけたらな、と思っています。今、大磯の「いろいろおおいそ」でパンを販売するお話も進んでいるので、ぜひ実現させたいですね。

今月も大磯市で、みなさんと出会えることが楽しみです。いろいろな商品をご用意してお待ちしていますので、気軽に試食しに来てくださいね!

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【Kei’s Pan】

茅ヶ崎在住の長谷川啓子さんが手掛ける自家製酵母でつくるイタリアパンのお店。大磯市など市への出店のほか、茅ヶ崎市内の「すずの木カフェ」や「Pere」の店頭にて定期的に販売中。来年春には、茅ヶ崎市内に店舗をオープンする予定。

池田 美砂子

茅ヶ崎在住フリーライター、ひとりの娘のお母さん。人の言葉をありのままに聞くことで本質を見つめるインタビューを、ライフワークとしています。使命は、「ほしい未来を自分の手でつくる人を増やす」こと。この世にもっと、ワクワクを。